[SCOPE] 財団法人 港湾空港建設技術サービスセンター

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研究開発助成

平成17年度 研究開発助成研究一覧

「港内長周期波浪計測と港内作業・係留船警報システム構築」

研究者 河口 信義
神戸大学海事科学部 教授

研究開発の目的・意義

湾内で発生する通常の重力波(周期約0.1秒~30秒程度)が引き起こす問題は、ハード面から解決されつつあるが、周期が数十秒~数十分にわたる比較的長い周期の長周期波浪が定在性か進行性のなみであるかはまだ明らかにされていない。さらに、これらの長周期波浪は港に係留している船舶や錨泊している船舶にとって、非常に危険な大きな水平運動が誘発され、係留索の切断あるいは走錨など重大な支障をきたしている。そこで、我々は今までに長周期波浪の発生メカニズムを研究するために必要な計測システム構築およびその性能評価に重点を置き研究を進めて来た。

本研究テーマは我々が継続的に進めてきた研究の一要素的な課題として港内の長周期波浪の波向き・波高および係留船舶への影響を計測し、その結果を用いて港内における係留船舶および工事作業船舶の安全を確保することが目的であり、本テーマを実行することで港湾の建設・維持管理に係る技術およびそのためのシステム構築に多大な貢献ができる。

研究開発の概要

アレー状に配置した複数個のブイを港内および港外に設置することで、港外および港内の各計測点における長周期波浪の波高、波向きを計測する。同時に港内工事作業船舶および係留船舶における波浪にともなう動揺特性をキネマティックGPSにより精密に計測する。

これらの港外および港内の波浪と波高と波向きなどの波浪特性を解析するとともに、同時に計測した船舶の動揺特性からこれら港内における工事作業および係留船舶への影響を調べる。

さらに、港外における長周期波浪の波高、波向きの計測結果を用いて、工事作業船舶および港内係留船舶への警報システムの構築を行なう。

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