高木栄一上席研究員(SCOPE)
前回のコラムに「発注者別の加算点付与の状況(平成26年度)」を掲載しました。
前回は、案件ごとの獲得最大加算点の割合(獲得最大加算点/加算点満点)から分析してみましたが、今回はすべての加算点獲得者のデータをグラフに示してみたいと思います。
横軸は獲得加算点の順位、縦軸は獲得加算点ですから、右肩下がり(~水平)のグラフになります。
(1)関東地方整備局(22件)
獲得最大加算点の範囲は、60点満点中、30~40点の狭い範囲に限られています。加算点獲得最上位者と最下位者との点差も10点以内と差がついていません。
(2)東北地方整備局(18件)
通常の技術提案評価型(S型)(加算点満点60点)とWTO簡易型(加算点満点20点)が実施されていますので、グラフも2つに分かれていますが、獲得最大加算点の範囲や右肩下がりの傾きは、関東地方整備局と同様の傾向です。
なお、WTO簡易型でも、加算点満点20点の獲得者は不在です。
(3)九州地方整備局(15件)
関東地方整備局と同様の傾向にありますが、若干、獲得最大加算点の範囲が若干広がり、右肩下がりの傾きも、多少、大きくなっている案件があります。
(4)近畿地方整備局(12件)
獲得最大加算点の範囲は、15点程度に拡がっています。右肩下がりの傾向が明確になっている案件もあります。
(5)北陸地方整備局(4件)
案件が少ない割に、獲得最大加算点の範囲は拡がっています。右肩下がりの傾向も明確です。
(6)中部地方整備局(3件)
案件が少ないですが、獲得最大加算点はすべて満点に近くなっています。右肩下がりの傾向は、緩やかにさがっているものと急激に下がっているものがあります。
(7)中国地方整備局(6件)
獲得最大加算点満点が多数あるだけでなく、満点獲得者が複数(または多数)存在する案件がかなりあります。そのような案件では、右肩下がりの傾向が小さくなっています。
(8)四国地方整備局(5件)
すべての案件で、獲得最大加算点が満点です。さらに、満点獲得者が複数存在する案件がほとんどです。
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