第66回 「空港緊急時対応計画 (6)」 ~2025.03.03~
八谷 好高 客員研究員(SCOPE)
空港の緊急時対応計画について米国のものを事例として考察しています。今回は、米国連邦航空局が規定している空港緊急時対応計画における、消防・救助機能と保健・医療機能に関する計画について紹介します。
● 消防・救助機能
◆概要
消防・救助機能は、空港での生命、財産、安全に影響を及ぼす可能性のある緊急事態、具体的には、航空機事故、建物火災、危険物事故等における救難・救助プロセスに対応している。
◆目的
このセクションでは、緊急事態下における消防・救助活動を規定するために必要な情報について記述する。これには次のものが含まれる。
| | ・ |
対応スタッフの動員可能性 |
| | ・ |
消防車両、消火剤および機器の可用性 |
| | ・ |
対応スタッフ、車両および支援機器の所在の確認方法 |
| | ・ |
緊急事態への対応能力 |
| | ・ |
インシデントコマンドの構造 |
| | ・ |
外部リソース・機関の活用 |
◆状況と想定
このセクションでは、空港の消防・救助機能を効果的・効率的に果たすために必要となる状況について記述する。空港の消防・救助機能は、航空機に関係する緊急事態に加え、建物、危険物のほか、場合によっては救急医療に関係する緊急事態に対応する機能である。緊急事態への対応活動の種類と規模によっては、空港の航空機救難消防機関 (ARFF)の能力を超えることもあるが、その場合には空港周辺地域からの支援が必要になる。そのため、周辺地域の消防・救助機関との相互援助協定とそれら機関の支援能力ならびに支援活動に影響を及ぼす可能性のある規則・規制についても記述する必要がある。
消防・救助機能に関して想定する事項には次のようなものがある。
| | ・ |
空港内外の消防・救助機関は、協定、計画および定められた手順に従って支援活動を実施する。 |
| | ・ |
空港内外の消防・救助機関は、それぞれの責務を十分に認識している。 |
| | ・ |
緊急事態に対して大がかりな対応が必要となる場合には、遠距離にある消防・救助機関からの支援が必要になることがある。 |
| | ・ |
空港および周辺地域の公的および民間の消防・救助機関自体が災害の影響を受ける可能性がある。 |
| | ・ |
空港の消防・救助機関は、広域災害等のために周辺地域からの支援を受けられずに単独で活動せざるを得ない場合がある。 |
◆運用
このセクションでは、空港での消防・救助活動の実施プロセスおよび空港外の緊急事態対応機関との調整において検討すべき事項について記述する。具体的には次のようなものである。
| | ・ |
航空機運用領域 (AOA)における、セキュリティ対応や車両運用を含む、消防・救助活動の実施プロセス |
| | ・ |
発生前の計画から発生時の対応、事後検討までの緊急事態の段階ごとの対応活動 |
| | ・ |
インシデントコマンドシステム等、消防・救助活動の指揮系統 |
| | ・ |
救急医療サービス、警察等、他の緊急事態対応機関との協働とその方法。緊急事態発生前の計画・調整、緊急事態への対応と緊急事態発生後の計画・調整については、消防・救助コーディネータが担当することが望ましい。 |
| | ・ |
緊急事態に対応可能な空港の消防・救助スタッフと装備 |
| | ・ |
空港外の消防・救助機関との活動計画についての調整プロセス |
| | ・ |
空港内外の消防・救助スタッフの動員および機器の使用プロセス |
| | ・ |
救急医療サービス、警察等、他の緊急事態対応機関との消防・救助活動についての調整プロセス |
| | ・ |
空港内外の消防・救助スタッフのための空港全体に関するトレーニングプログラム |
| | - |
航空機、車両および歩行者の空港施設に対する誤侵入等を防止するためのトレーニング |
| | - |
各車両用のグリッドマップ |
| | ・ |
空港の消防・救助活動に関するインシデントコマンドシステム |
◆組織と責任の割当て
このセクションでは、緊急事態下で消防・救助活動を実施する機関および個人の責任について記述する。
| | - |
緊急事態対応センタ (EOC)への報告を担当する消防・救助コーディネータの指定(必要に応じて) |
| | - |
航空機救難消防機関のスタッフの動員と装備の使用による空港外での消防・救助活動に関する方針の制定 |
| | ・ |
航空機救難消防機関の長および消防・救助コーディネータ |
| | - |
十分な数の航空機救難消防機関のスタッフの確保 |
| | - |
危険物がある場合の消防・救助活動に関する規則と規制の確認 |
| | - |
航空機救難消防機関が所有する機器の可用性と操作性の確認 |
| | - |
消防・救助コーディネータの緊急事態対応センタへの派遣(必要に応じて) |
| | - |
空港が複数の管轄区域に分かれている場合の消防・救助活動の調整 |
| | - |
消防・救助活動に関する情報の報道機関への公開(広報担当者を通じて) |
| | - |
消防・救助活動に関する情報の緊急事態対応センタへの提供(必要に応じて) |
| | - |
消防・救助活動の時系列的整理 |
| | - |
消防・救助活動の現場における交通規制とスタッフのアクセスの管理 |
| | - |
死亡者の身元特定作業に対する支援 |
| | - |
警察が関わらない消防・救助活動を支援するスタッフ、物資、機器等の提供 |
| | - |
すべての専門的および法的基準・規制を遵守した職務の遂行 |
| | - |
消防・救助コーディネータへの継続的な状況報告 |
| | - |
医療・救急医療、警察、公共事業部門等の他の緊急事態対応機関との調整(必要に応じて) |
| | - |
メディアからの情報要求に関する消防・救助コーディネータまたは広報担当者への照会(必要に応じて) |
| | - |
緊急消防・救助用品、装備、スタッフ等に関する一覧表のアップデート |
| | - |
緊急事態対応活動の担当スタッフの指名 |
| | - |
詳細な標準作業手順書 (SOP)とチェックリストの準備(スタッフの連絡先情報と通知方法、タスクの実施手順、他の管轄区域の消防・救助機関の連絡先情報および無線通信のコールサインと周波数のリスト等) |
◆管理とロジスティクス
このセクションでは、消防・救助の管理とロジスティクスに関する事項について記述する。
➤管理
| | ・ |
緊急事態の通知を受ける担当者の連絡先情報(電話番号、無線周波数等)が記載された標準作業手順書またはチェックリスト |
| | ・ |
空港外の対応可能範囲を示す地図(必要に応じて) |
➤ロジスティクス
| | ・ |
消防・救助活動に使用する機器のテストと保守に関する方針と手順 |
| | ・ |
損傷した機器の修理または交換に関する方針と手順 |
| | ・ |
複数のインシデントが発生した場合への対応に関する方針と手順 |
| | ・ |
空港の消防・救助活動能力の強化に資する民間組織、スタッフ、機器および施設の活用に関する協定・契約 |
◆計画の策定と維持
このセクションでは、必要に応じて、消防・救助活動に関する計画、手順、標準作業手順書およびチェックリストの作成と改訂について記述する。
◆権限と参照先
このセクションでは、必要に応じて、消防・救助活動に関する権限と参照先について記述する。
● 保健・医療機能
◆概要
保健・医療機能は、空港における緊急保健・医療サービスを提供するプロセスに対応している。保健・医療サービスは、次の項目を対象とした、緊急医療サービス、公衆衛生、環境衛生、精神衛生、葬儀サービスである。
| | ・ |
負傷者の治療、搬送および避難 |
| | ・ |
死亡者の搬出・搬送ならびに消毒 |
| | ・ |
緊急事態発生時およびその後の対応活動中に提供される水・食料の汚染防止 |
◆目的
このセクションでは、緊急事態下における保健・医療活動を実施・管理する方法について記述する。
◆状況と想定
このセクションでは、緊急事態下における空港の保健・医療機能を効果的・効率的に果たすために必要となる状況について記述する。
➤状況
緊急事態発生時には空港だけでは保健・医療機能を果たせない場合がほとんどであるから、空港周辺地域を含めた保健・医療活動について記述する必要がある。特に、次の事項に重点を置く。
| | ・ |
空港の医療および輸送能力 |
| | ・ |
緊急事態対応段階および復旧段階における被災者、対応スタッフおよび市民に対する総合的な支援 |
| | ・ |
保健・医療活動が制約される状況。たとえば、遠隔地の空港では医療サービスや病院からの支援が十分に受けられない可能性がある。 |
➤想定
緊急事態下の保健・医療活動に関しては、次のような想定をする。
| | ・ |
周辺地域を含めた保健・医療サービスの能力を超えるサービスが必要となる場合には、空港自体の保健・医療リソースを最大限かつ最大効率で活用する。 |
| | ・ |
空港および周辺地域にある公的および民間の保健・医療リソースが活用できる。 |
| | ・ |
自然災害等、緊急事態の影響が広範囲に及ぶ可能性のある場合には、遠距離からの保健・医療の支援が必要になることもある。 |
| | ・ |
空港および周辺地域にある公的および民間の保健・医療機関自体が災害の影響を受ける可能性がある。 |
| | ・ |
災害発生後の12時間から24時間の間の保健・医療サービスは、周辺地域のリソースに依存したものとなる。 |
| | ・ |
感染性疾患の兆候や症状を示す人がいる場合には、州および連邦の疾病管理センタに連絡する必要がある。 |
| | ・ |
ボランティアの人数を把握して、その活動内容を調整する。 |
◆運用
このセクションでは、保健・医療活動を実施するプロセスと空港周辺地域の保健・医療機関の活動との調整方法について記述する。具体的な事項は次のとおり。
| | ・ |
空港における保健・医療活動の実施 |
| | ・ |
発生前の計画から発生時の対応、事後検討までの緊急事態の段階ごとの保健・医療活動 |
| | ・ |
航空機運用領域における、セキュリティ対応や車両運用を含む、保健・医療活動の実施プロセス |
| | ・ |
保健・医療活動の指揮系統 |
| | ・ |
他の緊急事態対応機関との連携。緊急事態発生前の計画・調整、緊急事態への対応および緊急事態後の計画と調整については、保健・医療コーディネータが担当することが望ましい。 |
保健・医療活動においては、次の事項に関して規定を設ける必要がある。
| | ・ |
最大航空機により輸送可能な最大人数に対する医療サービス(輸送と医療支援を含む) |
| | ・ |
発生前の計画から発生時の対応、事後検討までの緊急事態の段階ごとの活動 |
| | ・ |
保健・医療活動計画に関する消防・救助機関との調整 |
| | ・ |
現場における医療活動指揮所の設置 |
| | ・ |
保健・医療対応チームの活動内容の調整 |
| | ・ |
負傷者や死亡者を収容するための空港および周辺地域の建物の指定 |
| | ・ |
医療支援が可能な病院、その他の医療施設の名称、所在地、連絡先および緊急事態対応能力の表示 |
| | ・ |
負傷者のトリアージ(必要に応じて) |
| | ・ |
重傷者の速やかな(負傷後60分以内)医療施設への搬送 |
| | ・ |
死亡者の身元確認、搬送、遺体の処置 |
| | ・ |
危険物質による災害の被害者の治療、隔離および除染(必要に応じて) |
| | ・ |
空港内外の医療スタッフの動員および機器の使用プロセス |
| | ・ |
消防・救助や警察等、他の緊急事態対応機関との調整 |
| | ・ |
空港内外の医療スタッフのための空港全体に関するトレーニングプログラム |
| | - |
航空機、車両および歩行者の空港施設に対する誤侵入等を防止するためのトレーニング |
| | - |
各車両用のグリッドマップ |
◆組織と責任の割当て
このセクションでは、空港において緊急保健・医療活動を実施する機関および個人の責任について記述する。
| | - |
保健・医療コーディネータの指名 |
| | - |
保健・医療コーディネータの緊急事態対応センタへの派遣(必要に応じて) |
| | - |
医療スタッフの動員と医療機器の使用による空港外での医療活動に関する方針の制定(必要に応じて) |
| | - |
緊急事態や災害発生の通知(警報・警告を含む)を受けた場合の適切な措置の実施 |
| | - |
緊急事態対応センタへの報告 |
| | - |
周辺地域の緊急事態対応センタと連携した保健・医療活動の調整(必要に応じて) |
| | - |
保健・医療ニーズの初期査定 |
| | - |
保健・医療機関からのニーズの査定とリソースの確保 |
| | - |
現場対応チームによる医療活動指揮所の開設 |
| | - |
空港が複数の管轄区域に分かれている場合の保健・医療活動の調整 |
| | - |
ボランティアに対する許可証の付与 |
| | - |
患者・負傷者追跡システムの活用 |
| | - |
負傷者数、死亡者数等、保健・医療活動に関する情報の報道機関への公開(広報担当者を通じて) |
| | - |
保健・医療活動情報の緊急事態対応センタへの提供(必要に応じて) |
| | - |
家族からの問い合わせ等に対する支援 |
| | - |
現場への救急医療スタッフの派遣と機器の配備 |
| | - |
インシデントコマンドシステムにおける適切な役割の分担 |
| | - |
負傷者のトリアージ、手当および治療に必要な措置の実施 |
| | - |
負傷者の管理と適切な医療施設への搬送 |
| | - |
負傷していない人の待機エリアへの移送(航空機事故の場合) |
| | - |
消防、警察、公共事業部門等、他の緊急事態対応機関との現場における連携・調整ならびに医療施設との無線・電話による情報共有 |
| | - |
死傷者の氏名と搬送先を記載した死傷者リストの作成・保管 |
| | - |
医療用品の補充(必要に応じて) |
| | ・ |
病院・医療施設 緊急時対応計画 (AEP)において指定された病院、その他の医療施設においては、次の準備が必要である。 |
| | - |
病院災害対応計画の実施 |
| | - |
利用可能なベッドの数と種類についての保健・医療コーディネータへの通知 |
| | - |
負傷者に対する医療処置の実施 |
| | - |
病院間の情報共有(必要に応じて) |
| | - |
救急医療サービスへの医療指導 |
| | - |
救急隊、他の病院、現場の医療スタッフと連携した、負傷者の医療施設への搬送 |
| | - |
周辺地域の緊急事態対応機関と連携した、入院患者の隔離、除染および他の患者やスタッフへの有害化学物質・細菌の拡散防止(必要に応じて) |
| | - |
現場状況に応じた、あるいは緊急時対応計画に従った、医療スタッフと医療物資・機器の現場または病院への配備 |
| | - |
各病院での死亡者関連受付・支援センタの設置 |
| | - |
患者・負傷者識別情報の他機関への提供 |
| | - |
環境衛生リスク・ハザードのモニタリングと査定(必要に応じて)。災害の被害者、対応スタッフ、市民の健康と安全を守るために適切な措置を講ずる。 |
| | - |
損傷した建物内の健康衛生被害の調査 |
| | - |
汚染源の特定と検査 |
| | - |
動物の死がいの処理(動物管理機関と連携) |
| | - |
緊急避難所およびスタッフへの適切な衛生設備の提供 |
| | - |
被害者、生存者、目撃者、対応スタッフとその家族および空港内外の介助者に対する、緊急事態対応中および復旧中のメンタルヘルスサービスの提供 |
| | - |
メンタルヘルスサービスを必要とする人に対するアウトリーチサービス(訪問等)の提供 |
| | - |
外部への情報の広報(広報担当者と連携して) |
| | - |
支援を必要とする可能性のある被害者の特定(米国赤十字社と連携して) |
| | - |
遺体の収集・身元確認・保管、死因の特定、所持品の保管とリスト作成および近親者への連絡(必要に応じて) |
| | - |
臨時の遺体安置所の設置 |
| | - |
遺体の一時保管用冷蔵車両の確保 |
| | - |
死亡記録の管理システムの整備 |
| | - |
捜索救助チーム等の緊急事態対応スタッフ、警察等との調整 |
| | - |
救急医療スタッフおよび患者への食料の提供(必要に応じて) |
| | - |
病院等と連携した、被害者に関する情報保管システムの整備 |
| | - |
負傷者および死亡者の近親者への通知の支援 |
| | - |
負傷者の家族との再会の支援 |
| | - |
臨時医療センタにおける応急処置等の医療活動の支援(必要に応じて) |
| | - |
補助的な医療、看護等の保健活動の実施(必要に応じて) |
| | - |
視覚・聴覚・運動障害のある人、高齢者、親と離別または死別した子供等、特別なニーズを有する人への支援 |
| | - |
視覚・聴覚・運動障害のある人、高齢者、親と離別または死別した子供等、特別なニーズを有する人への支援 |
| | - |
獣医師や動物病院と連携した、動物に関するサービスの手配(必要に応じて) |
| | - |
周辺地域の動物病院、獣医師、動物管理施設の電話番号のリストの保管 |
| | - |
動物の死がいの収集および処理に関する環境衛生担当機関との調整 |
| | - |
医療施設および現場のスタッフのセキュリティの確保 |
| | - |
死亡者の身元確認への協力 |
| | - |
警察が関わらない医療活動を支援するスタッフ、物資、機器等の提供 |
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すべての専門的および法的基準・規制を遵守した職務の遂行 |
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負傷者および死亡者に関する状況の保健・医療コーディネータへの報告 |
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消防、警察、公共事業部門等、他の緊急事態対応機関との調整(必要に応じて) |
| | - |
メディアからの情報要求に関する保健・医療コーディネータまたは広報担当者への照会(必要に応じて) |
| | - |
緊急医療用品、機器、スタッフ等に関する一覧表のアップデート |
| | - |
緊急事態対応活動の担当スタッフの指名 |
| | - |
詳細な標準作業手順書とチェックリストの準備(スタッフの連絡先情報と通知方法、タスクの実施手順、他の管轄区域の保健・医療機関の連絡先情報および無線通信のコールサインと周波数のリスト等) |
◆管理とロジスティクス
このセクションでは、緊急時に提供する保健・医療サービスの管理とロジスティクスに関する事項について記述する。
➤管理
緊急事態への対応と復旧の活動を実施するために必要なスタッフ、機器、物資、輸送手段、施設等を確保するために必要なリソースについて規定する。なお、ほとんどの場合、これらのリソースについては周辺地域の緊急事態対応計画や医療施設の災害対応計画で特定されている。
➤ロジスティクス
緊急事態下における保健・医療機関のニーズに対応するためには、次のような事項に関する準備・協定が必要となる。
| | - |
周辺地域のリソース(病院、薬局、緊急車両等) |
| | - |
緊急救護所(可能な場合) |
| | - |
災害の影響のない地域からの支援 |
| | - |
民間のサプライヤ |
| | - |
医療用品・機器の供給システムを有する民間医療機関 |
| | - |
屋外医療活動のための機器・物資の供給および補充 |
| | - |
医療・葬儀サービスのための機器・物資の供給および補充 |
| | - |
公共および民間所有の航空機、トラックおよびバス |
| | - |
軍用航空機およびトラック |
| | - |
公的および民間救急サービス |
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水上輸送手段 |
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タクシおよびハイヤ事業者 |
| | - |
葬儀場 |
| | - |
悪条件下で走行可能な医療用品輸送車両 |
| | ・ |
負傷者等の避難に適した建物の特定 |
| | ・ |
臨時遺体安置所用建物の特定 |
| | ・ |
死者が大量の場合の防腐処理用品、遺体袋等の調達 |
◆計画の策定と維持
このセクションでは、空港の保健・医療サービスに関する計画、手順、標準作業手順書およびチェックリストの作成と改訂について記述する。
◆権限と参照先
このセクションでは、保健・医療サービスに関する計画の作成ならびに災害対応および復旧活動中の保健・医療サービスを担当する機関・スタッフに関する法律、規則等について記述する。また、以下の事項に関する担当も記載する必要がある。
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災害対応および復旧活動中の検死および遺体安置サービス |
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緊急時における民間リソースへのアクセス、使用、償還、緊急調達の手続き |
| | ・ |
緊急医療および緊急公衆衛生活動の認可。緊急医療、公衆衛生および遺体安置サービスの対応スタッフの活動範囲を規定する。 |
注)
* Disaster Medical Assistance Team (DMAT)。大規模災害や事故等の現場で救急医療を提供する医療チーム。米国保健福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)等により構成される国家災害医療システム(National Disaster Medical System, NDMS)の専門グループの一つ。
参考資料
Airport Emergency Plan, AC 150/5200-31C, FAA, 2009.
(続きは次回)
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