港湾施設の維持管理支援システム CASPort※
CASPortとは
港湾施設の維持管理支援システム CASPort は,現状で実施可能な目視調査による点検診断から補修の要否や緊急性の評価,ライフサイクルコストの概算値を示すことで,維持管理実務の効率化と維持管理に対する認識の向上を図ることを目的とした維持管理支援システムです.
対象施設は,係留施設の桟橋,矢板式係船岸,重力式係船岸,および,外郭施設の矢板式護岸,重力式護岸, ケーソン式防波堤, ブロック式防波堤です.
※CASPort:Checking Assist System for Port Facilities
CASPortの特長
CASPortの主な特長は次のとおりです.
- 現場での点検作業や点検結果の整理が効率的に行えます.
- 現場で劣化度判定事例や過去の点検結果を参照できるので,熟練度によらず精度の高い判定ができます.
- 点検箇所と写真撮影箇所の紐付けを容易に正確に行えます.
- 一般定期点検診断の結果から性能評価やライフサイクルコスト概算値を容易に求めることができるので,補修の要否や緊急性を認識することができます.
※国土交通省の維持管理情報データベースの点検診断シート様式への出力が可能なプログラムを用意しています。
CASPortの構成
CASPortは,施設情報や点検データの設定,ならびに,結果のまとめを行う「事務所用端末システム」と,施設点検の記録を行う「現場点検用端末システム」で構成されています.
CASPortの動作環境
◇ 事務所用端末システム(Windows版)
- 基本ソフトとして,Microsoft 日本語版 Windows 8.1 (32bit/64bit),または,Windows 10 (32bit/64bit)が必要です.
- アプリケーションの動作には,.Net Framework 4.5.x,または,4.6.xが必要です.
- 帳票を出力するために,Microsoft Excel 2013/2016/2019 (日本語版, 32bit版) が必要です.
- CPU,RAM(メモリ)は,基本ソフトの動作環境に準じます.
- ディスプレイは,XGA(1024×768ドット)以上の解像度が必要です.
※ WXGA(1366×768ドット)以上の解像度を推奨します.
- ハードディスクにインストールして使用するため,約100Mbyte以上の空き領域が必要です.
- 現場点検用端末システムとデータ交換を行うため,Android端末とUSB経由でデータ通信を行うためのコネクタ,および,USBケーブル,または,USB OTG(On-The-Go)対応のUSBメモリが必要です.
- ホイール機能を有するマウス等のポインティングデバイスが必要です.
◇ 現場点検用端末システム(Android版)
- ハードウェアとして,「Panasonic TOUGHBOOK FZ-A3A (Android OS 9.0)」,または,「Panasonic TOUGHPAD FZ-A2A (Android OS 6.0)」,10インチ以上のタブレットが必要です.
- 事務所用端末システムと点検データの交換を行うため,Windows端末とUSB経由でデータ通信を行うためのUSBケーブル,または,USB OTG(On-The-Go)対応のUSBメモリが必要です.
- 電子地図を参照する場合,インターネット接続,および,Googleマップが必要です.
- 音声入力機能を用いる場合,インターネット接続が必要です.
カタログ
CASPortのカタログを掲載しています.
紹介動画
CASPortの紹介動画を掲載しています.(※音声が再生されます.)
割引制度
CASPortの複数購入に対する割引制度を設けました。
CASPortご利用までのお手続き
CASPortご利用までのお手続きについては,「お申し込みから利用開始までの流れ」をご参照ください.
また,ご注文の前に「使用許諾契約の内容」をご確認ください.
【利用申し込み】
利用申し込みは,当財団ホームページのお問い合わせサイトを利用し,氏名,連絡先等の項目を入力の上,「お問い合わせ内容」欄に「CASPortの見積もり希望」あるいは「CASPortを_本(ライセンス数)申し込み」などの用件を記入して送信してください.受信確認後,担当がご連絡します.
ダウンロード
CASPortの最新版のセットアップファイル,および,マニュアル等を掲載しています.
システムのバージョンアップや利用端末変更の際にご利用ください.
※ページを開くには,契約締結後に通知される,認証IDとパスワードが必要です.
※パスワードをお忘れの方は,お問い合わせサイトよりお問合せください.
◇ 更新履歴
- ■ Ver.1.7.0 (2022年3月17日)
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- 施設種別「その他」に対応.
- 点検記録表様式の点検機能を追加.
- ■ Ver.1.6.0 (2021年10月29日)
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- ■ Ver.1.5.1 (2021年2月26日)
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- ■ Ver.1.5.0 (2020年9月30日)
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- 事務所用端末システムについて,以下の機能を追加.
・港湾一覧表および施設一覧表にフィルタ機能を追加
・データベース変更機能を追加
・参照ファイル(PDF)の添付機能を追加
・部材座標表および写真記録一覧表にフィルタ機能を追加
- 現場点検用端末システムについて,以下の機能を追加.
・参照ファイルを閲覧できるようにするための機能を追加
・前回の点検履歴を,今回点検記録に複写する機能を追加
・写真記録機能について,撮影手順を短縮するよう変更
・定型文入力機能画面に,劣化度の判定事例の文言を選択できる機能を追加
・点検記録一覧表に,特定の劣化度を抽出する機能を追加
・点検記録一覧表に,前回点検履歴の表示を追加
・点検記録一覧表から,点検位置図画面または詳細記録画面に直接遷移できる機能を追加
- ■ Ver.1.4.1 (2020年6月16日)
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- ■ Ver.1.4.0 (2020年3月20日)
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事務所用端末システムについて,以下の機能を追加.
- 部材名称のうち「上部工下面部」以外の部材名称を編集できるよう変更
現場点検用端末システムについて,以下の機能を追加.
- 点検結果入力画面の前回点検結果、今回点検記録、写真記録を一元化して表示するよう変更
- 各種写真を拡大表示する機能を追加
- 点検位置図に、前回点検時の劣化度を表示する機能を追加
- 全景写真等一覧画面に、前回点検時の写真を表示する機能を追加
- 劣化度の簡易入力ダイアログの表示有無を切り換えられる設定を追加
- ■ Ver.1.3.0 (2018年6月28日)
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- 『港湾の施設の点検診断ガイドライン』 平成30年6月 一部変更 に対応.
- 係留施設-桟橋について,鋼管杭及び土留部(矢板式)の電気防食工の点検診断項目に対応.
- ■ Ver.1.2.0 (2018年4月16日)
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- 対象施設について,ケーソン式防波堤,および,ブロック式防波堤を追加.
- ■ Ver.1.1.1 (2017年7月19日)
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- 「現場点検用端末システム」について,Panasonic TOUGHPAD FZ-A2A (Android OS 6.0) に対応.
- ■ Ver.1.1.0 (2017年4月1日)
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- 対象施設として,重力式係船岸,および,重力式護岸を追加.
- 「事務所用端末システム」について,Windows10,および,Microsoft Excel 2016 に対応.
- 「現場点検用端末システム」について,Android OS 5.0.x,または,5.1.x に対応.
- ■ Ver.1.0.0 (2016年7月1日)
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対外発表等
CASPortに関する技術論文につきまして,以下のとおり発表しています.
参考文献
- 一般財団法人 港湾空港総合技術センター『港湾の施設の維持管理計画書作成の手引き(令和元年版)』(令和元年12月)
- 一般財団法人 沿岸技術研究センター『港湾の施設維持管理技術マニュアル(改定版)』(平成30年7月)
- 国土交通省港湾局『港湾の施設の点検診断ガイドライン』(平成26年7月、令和2年3月 一部変更)
- 独立行政法人 港湾空港技術研究所『港湾空港技術研究所報告 Vol.48 No.2 June2009』
- 独立行政法人 港湾空港技術研究所『港湾空港技術研究所報告 Vol.51 No.1 June2012』
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