港湾工事「積算基準」の改訂や
問い合わせ対応など
を担当しています。

キャリア入職
建設マネジメント研究所 積算システム適正化戦略室
田中 あずみ
Tanaka Azumi
工学部 物質科学工学科卒2021年入職

なぜ転職先にSCOPEを選んだのか

最初の就職先は、構造物の維持補修を主に手がける建設工事会社でした。港湾施設の工事も多く担当していたため、当時からSCOPEの名前は知っていました。在籍期間は約6年程で、設計、施工管理、営業と幅広い業務を経験しました。
転職を考えたきっかけは、結婚を機に働き方を見直したいと思ったことです。建設業界の仕事は自分に合っていると思っていましたので、この分野で他にどのような職種があるのか調べるうちに、「発注者支援業務」という仕事を知りました。これまで工事を請け負う立場でしたが、発注者の支援に回ることで業務内容が大きく変わると感じました。前職では工事の積算業務にも携わっており、その経験が活かせる点にも魅力を感じました。そこで、発注者支援業務を行う会社をいくつか調査し、港湾関係に強みを持つSCOPEへの入社を決めました。

仕事で心がけていること

入社後、最初に配属されたのは横浜にある関東支部でした。主に国土交通省が横浜港で実施する工事に携わり、工事の仕様書や図面、積算などの参考資料作成を担当しました。その後、現在の部署へ異動し、支部時代にも使用していた「港湾土木請負工事積算基準」の編集や、内容に関する問い合わせ対応、毎年行われる改訂に伴う講習会の運営を担当しています。
この講習会は、民間の工事会社や港湾管理者に積算に関する理解を深めてもらうことを目的としており、改訂公開後の3月中旬に約1週間かけて全国10カ所で開催されます。講習会では、国土交通省(本省・地方整備局・北海道開発局)や沖縄総合事務局の方が港湾に関する取り組みや積算基準の改定概要を説明し、続いてSCOPEから積算に関する取り組みを紹介します。今年は会場準備に加えて初めて説明の一部を任され、高いモチベーションで臨むことができたと同時に、会場準備では全国のSCOPE支部との連携が必須であり、コミュニケーションや作業の効率化を常に心がけることの大切さを改めて実感しました。

働きがい、仕事の面白さ

前職での積算経験を活かしたいと思い入社したSCOPEですが、部署の先輩たちは港湾工事会社などで経験を積んだスペシャリストばかりでした。どのような質問にも適切な回答が返ってくるため、港湾に関する知識がどんどん深まっていくことに楽しさを感じています。特に、積算基準に関わる仕事では、さまざまな港湾工事が対象となるため、知識の幅が広がるのを実感しています。
また、建設会社などからの積算基準に関する問い合わせ対応も、大変ではありますがとても勉強になっていると感じています。前職や支部時代に積算業務に携わっていた経験から、基準に関して直接問い合わせをするのは、よほど困り果てた状況であると推測されます。即答できるケースはほとんどなく、その都度、国土交通省の方や同僚たちと過去の事例などを確認しながら、最適な答えを導き出すよう努めています。そのため、先方の問題解決に貢献できたときには、この仕事の手応えを感じます。

働きやすさと支援制度

SCOPEでの働きやすさを実感したのは、出産・復職に際しての勤務地変更など一連の対応でした。横浜の関東支部勤務時代は横浜近郊に住んでいましたが、都内への転居を決めた直後に子どもを授かったことがわかりました。都内からですと通勤時間が長くなりますので、子育てをしながら通常勤務を続けるのは難しそうだと周囲に悩みを漏らしていたところ、産休中に都内の本部に空きポストができ(=現在の部署)、そこへ異動することができたのです。通勤時間が短くなったおかげで、現在も子育てをしながら時短勤務制度を利用することなくフルタイムで働けています。
また、妊娠後期には自宅から職場までの通勤が体力的に大きな負担となってきたのですが、上司とも相談し、出産3カ月ほど前から週に3日間の自宅リモート勤務をさせてもらえることになりました。このように、出産前から出産後の産休・育休の取得、さらに復職にかけて、様々な配慮を感じる場面があり、とても助かったと感じています。

今後の目標とキャリア

資格取得は基礎知識をしっかり固めるうえでも役立つため、積極的にチャレンジしたいと考えています。支部時代に1級土木技術者の資格を取得しているので、次の目標は上級土木技術者と1級土木施工管理技士です。
また、港湾土木の積算未経験者が基礎知識を学べる場を設けたいと考えています。国土交通省関連では、一般土木工事向けの積算初心者向け講習はありますが、港湾関連のものはありません。前職の工事会社で積算に携わり始めた頃、港湾積算を学ぶ機会が少ないことに疑問を感じた経験がありました。知識の普及も使命とするSCOPEであれば、こうした学習の場を実現できるのではないかと考えています。

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