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アメリカで、1980年代中頃に、防衛システムの電子化が進んだ結果、その紙ベースのマニュアルの最新版への改訂の手間が膨大になり、マニュアル類の電子化を行った。最終成果品としてのマニュアルをデジタル化するならば、はじめの段階である調達段階から電子化しようということになったのが、CALSの原型である。その後、CALSの有効性に気づいた商務省が、当時、不況に陥っていたアメリカ経済を建て直すために、これを応用しようとした。コンピュータ技術、ネットワーク技術の発展とも相まって、アメリカ経済の繁栄に寄与することになった。
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| 図−1 CALS/ECの取組経緯 |
一方、日本では、アメリカがCALSを産業に利用しようとし始めたころから、その重要性に気づき、検討を始めた。90年代初め頃から、産業関連の検討が始まり、中頃には、建設産業への適用も検討され出した。当時、建設産業に対する談合などの不透明性、外国に比較した建設費の高価格など各種の批判があり、それに応えるためにCALSの技術が有効であると考えられたためである。
日本政府も、財政赤字の増加などから政府の効率化を求められ、IT化を検討し、99年12月には、バーチャルエージェンシー計画を発表した。その内容は、自動車保有関係手続きのワンストップサービス化、政府調達(公共事業を除く)手続きの電子化、行政事務のペーパーレス化、教育の情報化であり、この計画の中では公共事業は、別途、当時の建設省などで検討されていたため、政府調達手続きの電子化の対象から除外されている。バーチャルエージェンシー計画の実現のスケジュールは、2001年から統合政府調達情報の提供、資格審査を実施、03年から入札、開札、契約の電子化の試行、05年から入札、開札、契約の電子化の本格導入と想定されていた。
一方、公共事業については、96年4月に「建設CALS整備基本構想」が、96年10月には、「港湾CALS整備基本構想」が策定されたが、その整備を早めるために、97年6月には「建設CALS/ECアクションプログラム」、98年10月には「港湾CALS/EC整備計画」が発表された。その後、空港施設についても検討が始められている。アクションプログラムは、行政組織の再編に伴い、02年3月に改定されている。さらに、06年3月には、新たに「国土交通省CALS/ECアクションプログラム2005」が発表された。これらの内容は、表−1に示すとおりである。現在、全工事に電子調達システムが導入され、成果品の電子納品も開始されており、集積されたデータの活用を本格化する段階となっている。
| 表−1 CALS/ECアクションプログラム |
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このように、電子的に情報を扱おうとする場合には、データの標準化が不可欠である。このため、表−2にもあるように、各種の電子納品要領が検討、試行され、実際に運用されている。
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| 表−2 CALS/EC関係の標準化の基準,要領,ガイドライン |
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