Scope View
新技術・新工法の積算基準化事業について
 
1. はじめに

 SCOPEでは、公益的事業の一環として、新技術・新工法の活用促進を目的とし、当該技術・工法の積算基準化を平成9年度より行っています。現在6工種(表−1)の積算基準を発行しており、各方面で広く使用していただいております。
 今後とも公益事業の一環として新技術・新工法の積算基準化を行っていく予定です。
 新技術・新工法は、開発されてから日が浅い等のために必ずしも施工実績が充分でないこと等から、国レベルでの積算基準の策定までには至っていない場合があります。このため発注受注等において既往の積算基準では積算が困難あるいは積算がしづらい場合もある事から、SCOPEでは、新技術・新工法の工事実績データを網羅・収集し、分析・検討を行い、出来る限り客観性のある第三者機関の基準として策定しています。

表−1 現在発行しているSCOPE積算基準
表−1 現在発行しているSCOPE積算基準

写真−1 ジャケット製作工
写真−1 ジャケット製作工 

写真−2 管中混合固化処理工
写真−2 管中混合固化処理工

 

2. SCOPE積算基準策定の流れ

 SCOPE積算基準が策定されるまでの流れについて簡単に紹介します。
 SCOPE積算基準の策定は、まず基準化すべき新技術・新工法の選定から始まります。この後、本格的に資料及びデータを収集し、解析・検討を行いSCOPE積算基準を作成します。
■新技術・新工法の選定
 基準化を行う新技術・新工法の選定を行うに際し、想定される主な評価項目を表−2に示します。

表−2 新技術・新工法の選定において想定される評価・検討内容
表−2 新技術・新工法の選定において想定される評価・検討内容

図−1 SCOPE積算基準化のプロセス■SCOPE積算基準の作成
 図−1はSCOPE積算基準作成のプロセスを示しています。ここではプロセスの項目にそって、その内容について簡単に説明します。
(1)データの収集(現状の把握)
 SCOPE積算基準化に必要となるデータ(既存資料、ヒアリング資料、実態調査資料)の収集を行い現状を把握します。また、ここで収集されたデータはSCOPE積算基準を作成する上で最も重要な根拠となります。
 下記に収集するデータ項目とその使用目的を示します。
技術内容:技術マニュアル、パンフレット等から技術・工法の内容把握に使用します。
工事実績 工事件数(検証実験、試験工事、施工実績)、施工年度、発注者等から、データの数、技術の継続性、データの有効性の判断に使用します。
施工箇所 施工箇所の分布から、技術の地域性(全国、限定地域)、技術の特殊性(利用範囲、使用者範囲)の分析に使用します。
使用材料 設計数量、使用数量、材料特性等のデータから、材料の割増率等の作成に使用します。
使用船舶機械:作業運転時間、船舶機械の組合せ等のデータから、歩掛の作成に使用します。
労務構成 労務者数、労務者の組合せ等のデータから、歩掛の作成に使用します。

(2)データの解析・検討
 (1)で収集されたデータの解析と検討を行います。
 収集されたデータは、各作業別に解析を行い表やグラフ等で整理し、データの有効性の判断、作業特性のパラメーターの抽出等を行います。
(3)SCOPE積算基準の提案
 データを解析・検討した結果をもとに、定式化等を行い材料割増率、使用船舶・機械の組合せ、労務構成等を決定し、適用範囲及び歩掛を設定します。
(4)SCOPE積算基準の作成
 (3)で設定された、適用範囲と歩掛からSCOPE積算基準を作成します。積算基準は、「港湾土木請負工事積算基準」の積算上の考え方に沿って作成します。
 また、作成されたSCOPE積算基準により試算を行い、積算作業の流れ、構成、結果について妥当であるかの評価を行い、問題点を抽出し修正・検討を繰り返しながら作成します。

3. あとがき

 SCOPEでは、今後も引き続き新技術・新工法の積算基準化に取り組み、実態に合った、分かりやすいSCOPE積算基準を作成していきたいと思っております。
 SCOPE積算基準が、少しでも多くの方に活用され、また、新技術・新工法が活用促進されることを願います。



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