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| サハリンの石油・天然ガス開発と港湾 1.はじめに 長い経済活動の低迷が続く北海道にあって、宗谷海峡を経て北海道と接する国ロシア、とりわけサハリン州で進められている石油・天然ガス開発は、開発プロジェクトの後方支援基地とし北海道経済活性化に大きく期待されている。 ここに、プロジェクトの動向と関連資材の陸揚げ基地となる港の概要を紹介するものである。 2.石油・天然ガス開発プロジェクトの動向 サハリン沖の大陸棚には原油10億トン、天然ガス1.2兆トンもの資源が埋蔵されているといわれているおり、「サハリン−1」と「サハリン−2」の2つのプロジェクトが具体的な開発事業を行っている。 (1)「サハリン−1」プロジェクト 2001年10月、エクソンネフテガス社(米エクソンモービルほか)が開発事業主体となって商業化を開始した。2003年4月には総投資額120億ドルの全体計画がロシア政府に承認され、同年7月には原油生産に向けた掘削が開始された。現在、2005年末の生産開始に向けて、石油掘削施設の整備、出荷ターミナル等の建設が進められている。 (2)「サハリン−2」プロジェクト サハリンエナジー社(ロイヤルダッチシェル、三井物産、三菱商事)が開発事業主体となり、1999年7月より第1フェーズとして原油生産を開始した。2003年5月に東京ガス、東京電力がLNG購入の基本合意書に調印し、天然ガスの売り先のめどがついたことから、同月第2フェーズの事業化が開始され、現在、原油の通年出荷およびLNGの生産出荷に向けて建設作業が急ピッチで進められている。 3.港湾の状況 サハリンの港湾は、株式会社が施設整備から管理運営にいたるまで全てを行っている。プロジェクト関連資材の陸揚げ港として、ホルムスク、コルサコフの両港がお互いに競っている。 (1)ホルムスク港 ホルムスクは、ワニノとの間に鉄道連絡フェリーが、また、小樽との間にもフェリーが就航している。ホルムスク港は、商港と漁港からなっている。掘込港湾である商港は、港内が狭隘ではあるが、静穏度は比較的良好である。施設の老朽化は著しく、用地が狭い。また、鉄道の軌道幅が大陸とサハリンで異なることから、鉄道貨物の転車用地が多くの用地を占めており、現港内での土地利用の再配置は極めて難しい。北側の漁港では漁港機能を他に移し、プロジェクト関連資材の陸揚港とするための改良工事が行われている。 (2)コルサコフ港 コルサコフは、稚内との間にフェリーが就航している。コルサコフ港は南と北の2つのふ頭と船溜からなっている。防波堤がないため、静穏度はかなり悪い。施設の老朽化は著しく用地が狭い。今後、プロジェクト関連資材の受け入れ基地として新たな需要に対応するためには、新規に拡張することが必要である。「サハリン−2」プロジェクトにより、コルサコフから15q東方のプリゴロドノエでLNGプラント等の建設が開始されていることもあり、現在、施設を拡張する検討が進められている。
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