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平成15年に起こったある自治体のネットワーク障害について、その損失を計算してみました。原因は「何らかの原因により感染したパソコンが庁内ネットワークに接続された」ため、「パターンファイルが更新されてないPCが一定数あったため感染が一気に広がった」とあります。庁内のPCは8,000台あり、2日間8,000台を止めて、そのうち4,000台をさらに1日止めました。
算出方法はいろいろありますが、職員一人当たりの給与等を1日約50,000円。福利厚生費を含めて、年間1,250万円。職員がPCを1日の業務時間の約20%使用するとして、その他の費用も含めると約2億5,000万円の損失になります。この自治体では、その認識が無いのではないでしょうか。
しかし、ようやく日本でも事件・事故が起こったときの費用計算をするようになりました。中央大学21世紀COEの研究費で、調査を始めて今年で3回目になりますが、費用損害を計算するようになりました。もちろん、すべての企業・組織が事件・事故を経験したわけではありませんが、そのような計算をしている企業が出てきたことは、セキュリティを考える上で、非常に大切だと思います。
特に経営者レベルでは、本当に投資対効果があるのかを当然考える必要がありますから、どのような投資対効果の計算をしているか。今年から行うようにしました。ROI(Return
on invest-ment)、NPV(Net present value)、IRR(Internal rate of return)のどの計算方法を採用しているか聞いたところ、回答数980のうち17の企業・組織が3つのうち何れかを採用しているということでした。来年、この回答数がどれぐらいになっているか楽しみです。
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