清水建設(株)は、ロボット技術と建築物の融合した利便性が高く安全・安心な生活空間創出研究の一環として、建物や周辺施設から必要な情報をセンサで取得しながら屋内・外を自由自在に移動する「車いすロボット」を開発。ロボット研究開発を促進し、ロボット産業創出を図るため、平成15年に「ロボット開発・実証実験特区」の認定を受け、企業のロボットに関する研究開発を積極的に支援している福岡市の「ロボット特区」事業の一環として、市内のアイランドシティの公道において市の協力を得ながら、平成17年9月25日〜11月20日に実証実験を行い、実用化に目途をつけました。
近年、ユビキタス社会の到来で、IT技術に加え、ロボット技術を導入して付加価値の高い施設やインフラを創出する試みが、官民で始まっています。ロボット技術に関しては、人間型ロボットのような高度な技術の進展が目覚しいものがあります。
一方、同社では高度な画像処理など複雑な処理や判断を行うことなく、建築物や周辺施設側に設けた無線タグと情報のやり取りを行うことで、コストをかけずに、屋内・外を自由自在に移動する信頼性、安全性に優れた実用性の高いロボットの開発を進めており、その実用化に向けて各種実証実験を計画していました。
実験に使用した「車いすロボット」は、市販の電動車椅子をベースに、新たに制御装置や各種センサなどを組み込んだもの。機能は3つのモードを設定。「自動」では、ロボットは周囲の建物、壁などに埋め込まれたICタグの情報や、レーザレンジセンサにより検知した移動経路の環境条件の情報等をもとに、道路や壁に沿って自動的に移動。「追随」では、超音波発信機を所持した人の後を追うように移動。「手動」では、通常の乗車する人の操作によって移動します。
今後は、実用化に向けての技術面での改良・改善点、ロボットに適した建築設計のあり方の検討などを進めていく計画。また、「車いすロボット」を発展させて、病院や介護施設での高齢者向けロボットシステム、オフィス空間における配送ロボットシステム、空港の荷物カートなど、実用性の高いロボットシステムへの応用展開を図る計画。
|